知られざる道東の真実シリーズ16

探検ファイルNO.031


本別の夜は眠れない


「眠る」という行為は実に不思議である。
全く、眠らない人間はいない。動物も眠るらしいし、魚も寝ぼけるという。
ただ単に「横になる」という行為と「眠る」という行為は全然違う。
何故、「体も思考も自分の思いどおりにならない」時間があるのか。

ある小説家はこう言った。
「人間は毎夜、一度死ぬ。運が良ければ翌朝、生まれることができる」
うーん、意味深じゃのう。

私(ピエール釧路)の睡眠時間はおそらく人より短いであろう。
もっとも、横になっている時間はけっこう長い。
高校時代は、眠るのがもったいなくて徹夜が続き、

歩きながら寝たこともある。

今は、高校時代ほどではないが、非常に寝付きが悪い。
「テレビを見ながら」または、「本を読みながら」力つきないと眠れない。
この習慣のため、私の部屋は一晩中煌々と明るく、
テレビからは「砂嵐」音が響くという状態にあることが多い。
まあ、私の生活習慣を語ってもしかたない。
本題に入りましょう。

我ら道東情報探検隊の活動は、遅くとも午前中には始まる。
前日は土曜日、隊員の多くは夜だけ元気な高専生や、テレホーダイに頼る社会人。
前日充分に睡眠をとっている者など居ないのである。
「テル」などは、「俺の仕事は夜始まる」とドラキュラを自認している。

ところが、我が探検隊には「5つの原則」「5つの心得」以外にも、
とてもキビシイ「おきて」がいくつかある。
そのひとつが

自動車での移動中に寝てはいけない。

と、いうものだ。

実はこの「おきて」隊員たちには相当キビシイものらしい。
しかし、運転している方はもっとつらいのだ。

こっちは、絶対に寝るわけにはいかない。

だから、誰かがうとうとしていると、運転席の総隊長から激しい叱咤の声が飛ぶ。

「ばか者!寝るな!お前が寝るなら俺も寝る!」

このセリフが飛ぶと、たいていの隊員は飛び起きる。
というわけで
今回は「本別幽仙峡」の報告なわけだが、
いつもとは、ちょっと違う。

今回は

一泊2日

という、いつもの倍の過酷さである。
いつものように、地図で説明しよう。

赤部分が本別町近辺だ。

拡大図



探検決行日8月22日(土曜日)8月23日(日曜日)

天気:晴れ
参加隊員:「テル」(隊員NO.004)「まえけん」(隊員NO.007)
     「タク」(隊員NO.011)「けんいち」(隊員NO.019)
     「アサノビッチ」(隊員NO.021)
客員:「カブト」「クニモト」

この日は、いきなりのアクシデント。
入隊を希望している「クニモト」が待ち合わせの「タク」の家に来ない。
しかたなく、自宅に迎えに行くと

30分も待たされた。

しかも、もう一人の隊員候補「カブト」は

ジャージにサンダルという軽装

この2名は、「タク」達同様、私の教え子なのだが、
この後も、隊の規律を乱す行動が続いたので、結局入隊は許可されなかった。

アバウトな探検隊とはいえ、集団行動。
それがわからん者の入隊は

はっきり、お断りしている。

高校生が誇り高い隊員となるためには、
それなりの努力が必要なのだ。


まずは、白糠町の道の駅

恋問館へ

「アサノビッチ」が自慢のカメラで
しきりに撮影している。

白糠の市街で食事し、
国道392号線を本別方面へ


今回は車が2台
いつもの「スカイワープ」で通信しながらの運転。
通信状況はイマイチだ。
私運転の「流星号」の搭乗メンバーは
「テル」「アサノビッチ」「まえけん」
もう一台に「けんいち」「タク」「カブト」「クニモト」が乗った。

「流星号」では退屈しのぎに

「マイナーなもの」しりとり

をはじめ、盛り上がる。

その内容をここに少し取り上げたいのだが、

あまりにも「マイナー」で思い出せない。

まあ、例をあげると などという、恐るべき言葉の連続が、
一同を、狂気の渦へ巻き込んでいく。
実は、探検隊の楽しみの一つが

このような、下らない会話

で、あるわけで、
中には、この場で発表すれば、消されてしまうような
かなりヤバイ内容もあったりする。

程なく「本別静山公園」に到着。
今日は、ここのバンガローに泊まる予定である。

キャンプ場が併設してあって、今日はけっこう人が居るようだ。
ところが、現地についてみると
15人用のバンガローを借りたはずが

すげえボロで狭い

とても、15人が泊まれそうにない。
我々8人でも狭い感じ。
小学生15人なら泊まれるだろうが・・。

まだ、食事には早いので、フリスビーで遊ぶ。
私は近くの温泉旅館に行き、温泉につかる。
今日は、なんとなく

隊員達の行動がバラバラ。

2隊に分かれて本別市街に買い出し
食事になっても、全く盛り上がらない。



食事のあとの写真はない。
この辺がデジタルカメラのつらいところ。
申し訳ないが、写真なしでレポートさせてもらう。
(アサノビッチの写真が出来てきたら、写真を追加する予定)

カブトとクニモトは、ホモホモカップルと化して2人でどっかへ行ってしまった。
残った我々は、「気が乗らない」というアサノビッチを残し、

夜のゲリラ活動に出発。

実は、この「本別静山公園」には、かなり長いすべり台がある。
しかし昼間は子どもがたかっており、

すべるのは、すんげえ恥ずかしい。

でも、すべってみたい。
ということで、この夜のゲリラ活動となったわけである。

夜霧に草が濡れている。
ちょっと、嫌な予感がしたが、
小走りで、すべり台に向かう。

真っ暗な中、すべり台に昇るのは

結構怖い

しかも、足場が濡れており危ない。
強引に順に滑り降りる。

ところが、夜露ですべり台が濡れていた。

ズボンがぐちゃぐちゃ。パンツまで濡れてしまった。

うーん、やはりゲリラはまずかったか。

バンガローに戻る。

ここからが、恐ろしかった。

タクの荷物から、トランプが取り出され、

地獄の「大貧民」大会!

タクが「大貧民」に転げ落ち、なかなか脱出できない。
けんいちくんが「大富豪」に君臨し続け、なかなか落ちない。
盛り上がること、約2時間。
「明日もあるから、寝るか」
そう提案して、いったん電気を消し、就寝状態へ。
ところが、眠りについたのは「アサノビッチ」のみであった。

私「テル、お前昨日何時間くらい寝た?」
テル「2時間くらいですかね。うとうとしただけです」
私「俺も3時間くらいしか寝てない」
けんいちくん「僕もほとんど寝てないっすよ」
やばい、明日運転する私とけんいちくんがこういう状態では、

非常に危険だ!

私「電気つけていいか?」
テル「いいっすよ」
私「本読んで目をつかれさせりゃ、寝れるからな」
ところが、ますます目は冴えわたってきた。

けんいちくんが、車で夜食を買いに行ったのはおそらく深夜12時頃。
「いやー、ローソンがありましたよ」
実は、恥ずかしながら釧路・根室地方には

ローソンがない!

けんいちくんが買ってきた「からあげくん」(?)を食べながら、
トランプの2回戦が始まった。

狂気の「インディアン・ポーカー」

あまった割り箸が折られ、チップがつくられる。

ここで、「インディアン・ポーカー」を知らない人のため、説明しなければなるまい。

インディアン・ポーカーは、おそらくトランプのゲームの中で最も単純で狂気に満ちたゲームであろう。
まず、すべてのカードを裏返しにする。
一人一枚ずつ、任意のカードを裏返しのまま、手にする。

せえの、で自分の持ったカードを額につける。


こうすると、自分のカードは見えず、相手のカードは見えるわけだ。
相手のカードと表情を見て、勝負するのである。
その、相手のカードと表情から、自分のカードを推察する。

大の男5人が、にたにたしながらお互いの顔を見つめ合う。

人には、絶対見せられない、

まさに狂気のゲーム

深夜1時すぎから、約2時間、我々は、狂気に満ちたゲームで

折れた割り箸を奪い合ったのである。


狂気に満ちた勝負は終わった。
ところが、妙に目が冴えてしまって、

まったく眠れない!

そのうちに、白々と夜が明けてきた。

私「テルー、眠くないのか?」
テル「うーん、なんか眠くないっすよ」
私「いやー、参ったな」
けんいちくん「俺、よそで寝れないたちなんですよ」
私「大丈夫かよ、明日」

いつのまにか、うとうとしたらしい。
けんいちくんも軽くいびきをかいている。

私「おおっ?何時だ?」
テル「8時くらいですかね」
この男、全く眠らなかったらしい。
と、いうことは

2日で2時間しか眠っていない。

おそるべし、若年寄「テル」!

ローソンに買い出しに行き、朝食を取る。
飯をつくったりする気力はないので、弁当である。
さすがに、全員

元気がなく、目が死んだ魚状態。

まともに眠ったのは「アサノビッチ」だけである。

最悪の朝

探検になんか行きたくない。


とはいうものの、せっかく本別まで来たわけで

このまま帰るわけにも行かない。

最悪のコンディションでも
いかずばなるまい。

本別幽仙峡へ



次のページ

探検ファイルに戻る

ホームページに戻る